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ちいさなちいさな☆猫
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ほんとにちいさなちいさな赤ちゃん猫。
手のひらにすっぽりとおさまってしまう。
通常の子猫よりもずっとずっとちいさくて、
それでもちゃあんと、猫のかたちをしていて。
みーみーと可愛い声でミルクをせがんだ。
この世に生まれてたった3日で逝ってしまったいのち。
たった3日だったけれど、
出逢うことが出来て、うれしかったよ。


ちいさな赤ちゃん猫、ふくちゃんとアジア。
この世にちゃんといたのよ!ってことを残したくてここに書きました。
ちょっと辛いお話になっちゃいます。ご了承ください。








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母が赤ちゃん猫を保護した。
実家の近くに住んでいる野良猫さんの赤ちゃん。
今回、このお母さん猫がどうやら病気で具合が悪いらしく、
赤ちゃんを、いろんなところで生んだまま放置してしまっていたらしい。

母曰く、
茶トラの子猫は、家の裏にある、アジアンタムの根元にいた。
動きもせず、鳴きもせずだったので、
もう無理だろうけれど、そのままにしておくのもどうかと、
ひとまず拾って家に入ったら、みーーみーー!とふた声鳴いた。
慌てて、身体を拭いてあげ、手のひらで包んで温めたら、
なんと、元気にみーみーと鳴き始めた。
ひとまず、牛乳をお水で薄め、飲ませてみるとしっかりと飲んだのだとか。
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慌てて、子猫用のミルクを買い、駆け付けた。
母の肩のあたりまでよじ上り、身体をぴったりと寄せている、
茶トラのちいさなちいさな猫がいた。
目は開いておらず、へその緒も付いている。
ミルクを作り、あげて見ると、さっきのミルクと味が違うからなのか、
いっちょまえに、いらない!!という素振りをする。
だけど、根気よくあげてみたら、なんとか、飲んでくれるようになった。

「アジアンタムの根元にいたから、名前はアジアがいいわ」

母が買い物へ行っている間、アジアとお留守番していると、
外から、みーーー!みーーー!という大きな声が聞こえた。
まさか、まだいるのかしら?そう思い、待っていると。

「どうしよう、また拾っちゃったわ」

アジアよりもさらにちいさな黒いコを手に、母が戻って来た。
ぐったりとして冷たくなってしまっている。
慌てて温かなタオルで身体を拭き、手でさすって暖める。
身体がほかほかして来た頃、ミルクをあげると、
しっかりと飲んでくれた。ああ、よかった。
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だけど。
ご近所の方の話を聞くと、どうやらこのコは、
昨日、その家の前に産み落とされており、
もう死んでいると思われ、そのお家の外にあるゴミ箱へ捨てられたらしい。
次の日、ゴミをゴミ捨て場へ捨てようと、ゴミ箱の蓋を開けたら、
みーーーー!という声がしてびっくりしたのだとか。
そこへ、このコの母猫が来たので、返したとのこと。
だけど、母猫は無視し、そのままそこへ置かれていたらしいのだ。
ということは、生まれてから初乳を飲むこともなく、
一晩過ごしていたことになる。
これは、厳しいかもしれない。
だけど、だけど、折角吹き返した命、出来る限りがんばってほしい。

ふくちゃんと名付けられたこのコを、
わたしが預かることにし、家へ連れて帰った。
その夜と、次の日は付きっきりでいると、かなり元気になってくれ、
ミルクも上手に飲めるようになったし、
ミルクの後に、お腹をさすり、ちょんちょんと刺激すると、
うんちもおしっこもちゃんとしてくれた。
もうちょっと元気になったら、動物病院へも連れてゆかなくっちゃね。

もしかしたら、このまま、我が家の一員になったりして。
そんな思いが頭をかすめるようになっていた。
真っ黒かと思っていたら、のど元に、
まるでツキノワグマのように、ひとふさの白い毛があるふくちゃん。
大きくなったら、どんな感じになるのかな。
あんこさんとすあまとも、仲良くなれるかな。
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だけど。
我が家に来て、2回目の夜、8時半頃。
ふくちゃんの心臓が、突然止まった。
なんで?さっきまで元気にしてたのに!
泣きながら、ふくちゃん!と名前を呼びながら、
ちいさな心臓や、身体をひたすらマッサージした。
温かな息を吹きかけ、
ぎりぎりのところで拾われて、折角元気になったんだから、
ふくちゃんはついてるんだから、もうちょっと頑張って生きてみなよ!
そんなことを云いながら、マッサージを続けた。

すると、ぴくり、と身体が動き、なんと心臓が動き始めた。
ああ、ふくちゃん、ありがとう。
しばらくすると、またミルクも飲みはじめ、身体もあったかくなった。
ああ、よかった。

だけど、だけどね。
3時半頃、みーみーと鳴くので、ミルクをあげ、
また、こくこくと飲んでくれたけれど、様子がおかしくなり、
口が開いたままになり......................

「ふくちゃん!」

大きな声で、呼んでみると、声はだせないけれど、
一度口をとじ、また口を開け、返事をしてくれた。

「ふくちゃん!」

声に反応して、また同じように口を開けてくれる。

「ふくちゃん!」

また返事をしてくれる。
だけど、4回目は、もう訪れなかった。
最後に、まるでありがとうって云ってくれたみたいに、
しずかにしずかに、逝ってしまった。

この世に生を受け、たった3日。
一緒にいたのは、たった1日ちょっと。
だけど、だけど、わたしの中にしっかりと記憶を残して行ったふくちゃん。
なんだか、ほんとうに、いろんなものをくれた気がする。
ありがとう、うちに来てくれて。
ありがとう、生まれて来てくれて。
ありがとう、ふくちゃん、だいすきよ。

ふくちゃんが逝ってしまった次の日の夜、
アジアも実家で、静かに逝ってしまった。

かわいいかわいい、ちいさないのちたち。
出逢うことができて、うれしかったよ。
そして、キミたちがこの世にいたこと、忘れないよ。
ありがとね、ふくちゃん、アジア。


*ふ く* 2009.10.19〜10.22(3:30)
*あじあ* 2009.10.19〜10.23(5:00)


最後まで読んでくださりありがとうございます。
by mi-mian | 2009-10-24 15:49 | *猫のこと
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